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何気ない一言

車を買い替えた時も、家をリフォームした時も、両親はケンカをした。
両親がケンカをするのは、決まってお金が関係する時。
父親、「別に今しなくても良いじゃないか」
母親、「去年も一昨年も、そう言ってたじゃない」
父親、「お金に余裕がある時で良いじゃない」
母親、「一度だって、お金に余裕があった時なんてないじゃない」
両親が揉めているのは、家の塗り替えをするかどうか。
母親は塗り替えをする気でいるのだが、したくてするわけではない、外壁の塗装が剥げて、その破片が近隣の迷惑になっているから。
母親、「ご近所から苦情を言われるのは、私なのよ」
父親、「家にずっと居るから苦情を言われるんだ、働きに行けよ」
この一言から2年後、父親の同意なく家の塗り替えが始まった。
仕事から帰って来た父親、「塗り替えをするなら一言、言えよ。ご近所の人に家の塗り替えをするのって聞かれたじゃないか」
母親、「・・・」
母親が答えなかったのは、ご近所の人にも腹が立っているから。なぜなら、家の塗り替えかどうかは父親にいちいち聞かなくても、見れば分かることだから。
私としては、ご近所の人の「家の塗り替えをするの?」は、ただの会話の掴みだと思うのだが、母親の気持ちが分からないでもない。
家の塗り替えを行うのは専門の業者さんだが、どんな塗料で塗るのか、補助金がどれほど出るのか、近隣へのご挨拶など、しなくてはならないことは沢山あった。
しかし、家の塗り替えが始まると、一切、何もしなくて良かった、留守にしていても問題はなかった。
塗り替えが終らり
近隣の人、「キレイになったわね」
母親、「ご迷惑をおかけしました」
家に入ると、
母親、「キレイになったわねって何よ、前は汚い家とでも思ってたの!」
父親、「まあ良いじゃないか」
お金を出さなかった父親の一言に、母親がブチギレたのは言うまでもない。

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